行基さんゆかりの地を訪ねて ~高知県・竹林寺編~

「行基さん大感謝祭」の神原です。いつも行基さん大感謝祭のホームページをご覧いただきありがとうございます。
6月上旬に趣味のサッカー観戦のため、高知県に行ってまいりました。高知県の代表的な観光地であります桂浜までの道中に「五台山竹林寺」と言うお寺があり、行基さんゆかりの寺院です。周遊バスを利用して実際に訪れてきましたので、現地で撮影した写真とともにご報告いたします。

五台山竹林寺 高知県高知市

住所

高知市五台山3577

開創

神亀元年(724年)行基により開創

行基さんとのゆかり

聖武天皇が文殊菩薩の霊場として名高い唐の五台山に登り、文殊から教えを授かる夢を見たことで、行基に日本国中から唐の五台山に似た霊地を探し、伽藍を建立するように命じた。

レポート

 高知の中心部から周遊バス「MY遊バス」で桂浜行きのバスで向かうことができます。竹林寺のある五台山エリアは一方通行の山道(カーブ多し)を路線バスで登っていきますので、混雑して着席できない場合は少し大変かもしれません。
 竹林寺バス停で降りますと、すぐ目の前には高知県立牧野植物園があります。高知県出身の植物学者・牧野富太郎の業績を称える施設で、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」のモデルにもなりました。残念ながら私はスケジュールの都合上立ち寄ることはできませんでしたが、次回は必ず訪れたいと思います。
 さて、竹林寺ですが、たいへん美しい境内に感動いたしました。山門から参道の雰囲気はまるで唐招提寺の苔庭のようです。参道途中にある「根桜(ねざくら)」は、行基が文殊菩薩を掘って余った木を土に戻したところ桜となって根付いたとされています。休日の午前中に訪問しましたが、参拝客も少なく、静かな雰囲気を存分に堪能いたしました。
 竹林寺は2023年に「開創1300年」を迎えました。本尊・文殊菩薩(行基作)は秘仏で50年に1度しか御開帳されませんが、この年には特別に開帳されています。次回開帳は2064年だそうです。残念ながら文殊菩薩は拝観できませんでしたが、接待所におられた方に何か行基にまつわるものがないかお尋ねしたところ、本堂に開創1300年に合わせて修復された「行基菩薩像」があると教えていただきました。もともとは境内の別の場所にあったものを開創1300年に合わせて修復、その後本堂に移動・公開したそうです(撮影不可)。私も遠巻きではありますが拝むことができました。境内には宝物館があり、名勝庭園との共通券を購入して見学しました。パンフレットには四体の侍者像(こちらも行基作)が安置されている写真が載っていますが、実際には開創1300年に合わせ本堂に移されており、本尊同様に見学することはできませんでした。
 高知県の有名観光地である桂浜への道中にある竹林寺。多くの方はバスに乗ったまま通過してしまう場所かもしれませんが、ぜひ一度バスを降りて訪問してみてはいかがでしょうか。

写真

参考となる情報(リンク)

五台山竹林寺ホームページ
開創1300年「秘仏本尊文殊菩薩」特別ご開帳 高知市五台山・竹林寺【高知】(高知さんさんテレビ)